自分から自然にさよなら
育児中のママたちから、「おっぱいはいつまで飲ませたらよいのでしょうか」「早くやめなくてはいけないでしょうか…」という質問がよくあります。最近の育児書には「卒乳」という言葉が使われています。「断乳」という言葉もあります。
そもそも「断乳」とは、自然にやめていくことを示した言葉でしたが、現在は、○か月になった、歩けるようになったという理由で、赤ちゃんが必要としているかどうかを考えることなく、おっぱいを突然に断つ、おっぱいを一気に終わらせるという意味で使用されています。
それに対し、「卒乳」は赤ちゃんが、自分から、「おっぱいは要らない」という時がくるので、そこまで待ちましょうという考え方です。
それぞれの母と子の生活はみんな違います。それぞれ卒乳の時期も違ってよいのです。基本的には親が決めるのでなく、赤ちゃんが自分から自然におっぱいから離れて、さよならしてくれるはずです。
働くママでも、母乳育児を
ママから「仕事復帰する理由でミルクに切り替えたい」と相談を受けることがあります。
働くママに可能なら、母乳育児を続けてほしいと思います。なぜなら、保育園に預けられた子どもは、寂しいとき、つらいとき、我慢してママのお迎えをずーっと待っているはずです。ママの姿が見えると、子どもの心は、ママの存在(おっぱい)によって満たされていくでしょう。
ママと子どもの心を繋ぐ手段のひとつとして、「おっぱい」を残してほしいと思います。子どもは夜中、起きて泣いたとき、おっぱいがあればすぐに吸って、また眠りに落ちます。ママはぐずって起こされると、起きて子どもをあやさなければなりません。それを考えると「仕事を続けながら、おっぱい」を勧めたいのです。
その他、ママから「私は飲ませたいのですが、保育園から『哺乳瓶に馴らしてきてください』といわれました」という相談も、受けることがあります。保育所側としては、おっぱいを欲しがって泣く、哺乳瓶での授乳がむずかしいという理由のようです。保育所によっては、搾ったおっぱいを飲ませてくれたりしているところもあります。
子どもが泣く理由はおっぱいに関係なく、ママと離れたくないため、泣いてしまうこともあるでしょう。そして、上手におっぱいを飲んでいる子どもに、新たに哺乳瓶での授乳をマスターさせるのは、かわいそうな気もします。
子どもはママのおっぱいを飲みたくても、昼間は飲めないという時間が増えます。できるだけママと一緒の時間は、たっぷりとおっぱいを飲ませましょう。
この時期になると、「おっぱい」というのは、飲み物や食べ物というより気持ち・心を落ち着かせてくれるものという役割が大きくなってきます。ママとの時間を大切にするためにも、授乳を続けることをお勧めします。
母乳育児のママたちへ
基本的に、卒乳は赤ちゃんとママがよく納得した上で、時期を決めればよいのです。それには、赤ちゃんとママをサポートしてくださる方々の協力・見守りがとても大切になります。
「おっぱいにさよなら」する時期・方法については、一人一人物語は違いますし、悩み・相談内容も違うでしょう。
そんなときはいつでも子育て世代包括支援センターにご相談ください。
薩摩川内市子育て世代包括支援センターなないろ相談室
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